「車が古くなったけど廃車の手続きってどうすればいいの?」「費用はどのくらいかかるの?」そんな疑問を抱えている方は多いのではないでしょうか。廃車手続きには永久抹消登録と一時抹消登録の2種類があり、それぞれ手続きの流れや必要書類が異なります。
この記事では、廃車手続きの種類・必要書類・費用の目安から、自分で手続きする方法と業者に依頼する場合の違いまで、わかりやすく解説します。廃車後に戻ってくるお金(還付金)についても触れているので、ぜひ最後まで読んで損のない手続きを進めてください。

廃車手続きの種類
永久抹消登録
車を解体して二度と使わない場合に行う手続きです。車を解体業者に引き渡して解体が完了した後に、運輸支局で永久抹消登録の申請を行います。登録手数料は無料で、車検残存期間が1か月以上あれば自動車重量税の還付を受けることもできます。
一時抹消登録
車を一時的に使わなくなった場合(長期入院、海外赴任など)に行う手続きです。登録を一時的に抹消するもので、将来再び使う可能性がある場合はこちらを選びます。申請手数料は350円です。再度使うときは「中古車新規登録」を行えば復活できます。
一時抹消登録をしておくと、その期間の自動車税がかからなくなります。長期間車に乗らないことが決まっている場合は、一時抹消をしておくだけで税金の節約になります。
廃車手続きに必要な書類
永久抹消登録の必要書類
永久抹消登録に必要な書類は以下のとおりです。
・車検証(原本)
・印鑑証明書(発行から3か月以内)
・実印
・ナンバープレート前後2枚
・移動報告番号と解体報告記録日のメモ(解体業者から受け取ります)
・手数料納付書・永久抹消登録申請書・自動車税申告書(運輸支局の窓口で入手可能)
一時抹消登録の必要書類
・車検証(原本)
・印鑑証明書(発行から3か月以内)
・実印
・ナンバープレート前後2枚
・手数料納付書・一時抹消登録申請書(運輸支局の窓口で入手可能)
いざ手続きという段階で車検証やリサイクル券が見つからない、というのはよくあるつまずきポイントです。車関係の書類は専用のケースにまとめておくと、こうした場面で慌てずに済みます。

廃車にかかる費用の目安
自分で手続きする場合
自分で運輸支局に出向いて手続きする場合の費用は以下のとおりです。
・永久抹消登録の申請手数料:無料
・一時抹消登録の申請手数料:350円
・車の解体費用:解体自体は無料〜数千円が一般的です(リサイクル料金を支払い済みの場合)
・レッカー代(自走不可の場合):詳しい金額は業者によって異なるため、事前に見積もりを取ることをおすすめします
業者に依頼する場合
廃車専門の買取業者に依頼すれば、手続きの代行から車の引き取り・解体まですべてを一括で任せることができます。面倒な書類作成や運輸支局への出頭も不要なので、手間を最小限に抑えたい方に向いています。手続き代行費用・レッカー代が無料の業者も多いうえ、車の状態によっては買取金額がつくこともあります。
一方、ディーラーに廃車を依頼すると、手続き代行費用として数千円〜数万円の費用がかかるケースがあります。費用面では廃車専門業者に依頼するほうがお得になることが多いです。
引き取りの日までに、シート下やトランクに残った私物を回収しておきましょう。砂やゴミがたまっていることも多いので、ハンディタイプの車用掃除機があると一気に片付けられます。
リサイクル料金は2005年以降に購入した車であれば、購入時にすでに支払い済みのケースがほとんどです。リサイクル券が手元にあるか確認してみてください。リサイクル券を紛失した場合は、自動車リサイクルシステムの公式サイトから預託状況を確認できます。
廃車手続きの流れ(自分で行う場合)
ステップ1:解体業者に車を引き渡す(永久抹消の場合)
永久抹消登録を行う場合は、先に車を解体業者に引き渡します。解体が完了すると、解体業者から「移動報告番号」と「解体報告記録日」が通知されます。この情報は運輸支局での手続きに必要になるので、メモしておいてください。
ステップ2:ナンバープレートを外す
前後2枚のナンバープレートを取り外します。ナンバープレートはプラスドライバーで外せますが、後ろのナンバーには封印がされているため、マイナスドライバーなどで封印を割って外す必要があります。封印は再利用できないので、廃棄して問題ありません。
ナンバープレートのネジは固着していることもあるため、サイズの合ったドライバーが1本あると作業しやすくなります。無理に回すとネジ山をつぶしてしまうことがあるので、うまく外せないときは業者に任せた方が安心です。
ステップ3:運輸支局で手続きする
管轄の運輸支局に必要書類とナンバープレートを持参し、窓口で手続きを行います。手続き自体は1〜2時間程度で完了します。永久抹消登録の場合は、あわせて自動車重量税の還付申請も行えます。

廃車で戻ってくるお金(還付金)
自動車税種別割の還付
廃車手続き(永久抹消・一時抹消どちらでも)が完了すると、手続きの翌月以降の月割り分の自動車税が還付されます。手続き完了から1〜2か月後に還付通知書が届き、金融機関の窓口や口座振込で受け取れます。
自動車重量税の還付
永久抹消登録の場合のみ、車検の残存期間が1か月以上あれば自動車重量税の還付を受けられます。還付額は残存期間に応じて月割りで計算されます。一時抹消登録では重量税の還付はないため、車検残が長い場合は永久抹消のほうが金銭的なメリットが大きくなることがあります。還付金の受け取りには2〜3か月程度かかるのが一般的です。
自賠責保険の返金
自賠責保険の有効期間が1か月以上残っていれば、保険会社に解約を申し出ることで残り期間分の保険料が返金されます。これは廃車手続きとは別に、保険会社に自分で連絡して手続きする必要があります。
廃車にする前に買取査定を受けてみる
廃車と買取、どちらがお得?
「もう動かないから廃車にするしかない」と思っている方も多いかもしれませんが、実は動かない車や事故車でも買取してもらえるケースがあります。廃車専門の買取業者では、車のパーツや鉄資源としての価値を評価してくれるため、数万円の買取金額がつくことも珍しくありません。
とくに年式が比較的新しい車、人気車種の部品が使える車、海外で需要がある車種は、廃車にするよりも買取に出したほうがお得になるケースが多いです。
複数の業者に査定を依頼する
廃車買取業者によって査定額は異なるため、1社だけでなく複数の業者に見積もりを依頼するのがおすすめです。手続き代行費用やレッカー代が無料の業者もあるので、総合的に比較して判断しましょう。査定はWebや電話で簡単に依頼できるサービスが多いので、手間もそれほどかかりません。
査定を受ける前に、ボディの泥汚れだけでも落としておくと状態を確認してもらいやすくなります。自宅で洗うなら塗装にやさしい中性のカーシャンプーが定番です。
軽自動車の廃車手続き
軽自動車の廃車手続きは、運輸支局ではなく軽自動車検査協会で行います。手続きの種類は普通車と同じく「解体返納」(永久抹消に相当)と「自動車検査証返納届」(一時抹消に相当)の2つです。必要書類もほぼ同じですが、軽自動車の場合は認印で手続きできるため、実印や印鑑証明書が不要です。
廃車手続きの注意点
自動車税の課税タイミングに注意
自動車税は毎年4月1日時点での所有者に対して課税されます。3月中に廃車手続きを完了させれば翌年度の自動車税はかかりませんが、4月1日を過ぎてしまうとその年度分の自動車税が全額かかってしまいます。廃車を予定している場合は3月末までに手続きを完了させるのが節税のポイントです。
名義が異なる場合の手続き
車検証の所有者が本人以外(家族・故人・ローン会社など)の場合は、追加の書類が必要になります。故人名義の車を廃車にする場合は戸籍謄本や遺産分割協議書が必要になることがあり、手続きが複雑になりがちです。行政書士に相談するのも一つの方法です。
Q&A:廃車手続きでよくある疑問
Q:車検が切れている車でも廃車にできる?
車検が切れていても廃車手続きは問題なく行えます。ただし、車検切れの車は公道を走れないため、レッカーや積載車での移動が必要です。廃車買取業者であれば、引き取りも無料で行ってくれるところが多いです。
Q:車検証を紛失した場合はどうする?
車検証を紛失した場合は、管轄の運輸支局で再発行手続きを行うか、廃車買取業者に相談しましょう。業者によっては車検証なしでも対応してくれるケースがあります。
Q:ローンが残っている車は廃車にできる?
ローンが残っている場合、車検証の所有者がローン会社やディーラーになっている可能性があります。この場合は先にローンを完済し、所有権解除の手続きを行ってからでないと廃車にはできません。

廃車を依頼する業者選びのポイント
廃車買取業者を選ぶ際は、以下のポイントを確認しましょう。
・引き取り(レッカー)費用が無料かどうか
・手続き代行費用が無料かどうか
・買取金額がつくかどうか
・自動車税や重量税の還付金について説明があるか
・口コミや評判が良いか
複数の業者に見積もりを依頼して比較するのがおすすめです。中にはすべて無料で対応してくれるうえ、数万円の買取金額を提示してくれる業者もあります。
引き取り当日は、車から降ろした荷物の置き場に困りがちです。折りたたみできるコンテナがあると、そのまま次の車や自宅に移せるので片付けがラクになります。
まとめ
廃車手続きには永久抹消登録と一時抹消登録の2種類があり、目的に応じて選ぶことが大切です。自分で手続きすれば費用は最小限に抑えられますが、平日に運輸支局に行く必要があるため、時間が取れない方は廃車買取業者への依頼がおすすめです。
また、廃車後の自動車税・重量税の還付や自賠責保険の返金もお忘れなく。手続きの際は必要書類を事前に揃えておくと、スムーズに進められます。


