「引っ越すのだけれど、車は引っ越し前に売ったほうがいいのだろうか」と迷っている方は多いのではないでしょうか。
転勤や引っ越しに伴う車の売却は、タイミングによって手続きの手間が大きく変わります。書類の準備から税金の処理まで、知らないと損をするポイントがいくつもございます。
結論から申し上げると、引っ越し前に売却するのがベストです。理由は手続きがシンプルで済むからです。引っ越し後に売ると住所変更の手続きが追加で必要になり、かなり面倒になります。この記事では、引っ越しと車売却のタイミングについて詳しく解説いたします。
車を引っ越し前に売却すべき3つの理由
理由1:書類手続きが楽
引っ越し前であれば、車検証の住所と現住所が一致しているため、売却に必要な書類はシンプルです。具体的には以下のものだけで済みます。
- 車検証
- 自賠責保険証明書
- 印鑑証明書(現住所のもの)
- 譲渡証明書
- 委任状
- リサイクル券
- 自動車納税証明書
これが引っ越し後になると、車検証の住所と印鑑証明書の住所が異なるため、住民票(住所の変遷がわかるもの)が追加で必要になります。引っ越しを2回以上されている場合は戸籍の附票まで必要になることもございます。

理由2:自動車税のトラブルを避けられる
自動車税は毎年4月1日時点の所有者に課税されます。引っ越しのバタバタで住所変更手続きが遅れると、旧住所に納税通知書が届いて未納扱いになることもございます。引っ越し前に売却してしまえば、こうしたトラブルをまるごと回避できます。
理由3:引っ越し費用の節約になる
車を持ったまま遠方に引っ越す場合、自走するか陸送する必要がございます。陸送費用は距離にもよりますが3~10万円程度かかるため、引っ越し先で車が不要であれば(あるいは買い替え予定であれば)、先に売却したほうが経済的です。
引っ越し前に車を売却する場合のスケジュール
引っ越し1ヶ月前:査定を依頼する
引っ越しの1ヶ月前くらいから、買取業者に査定を依頼し始めましょう。複数業者に見積もりを取って、できるだけ高い金額を引き出すのがポイントです。一括査定サイトを使えば、効率的に複数の見積もりが集まります。
引っ越し2~3週間前:売却先を決定
査定額を比較して売却先を決めます。この段階で必要書類の準備も始めましょう。印鑑証明書は市区町村の窓口で取得できますが、マイナンバーカードがあればコンビニでも発行できるため便利です。
引っ越し1週間前~当日:車を引き渡す
引っ越しの1週間前~数日前に車を引き渡すのが理想です。引っ越し当日だとバタバタするため、少し余裕を持たせておきましょう。ただし、引っ越しまで車が必要な場合は、引き渡し日を調整してもらえないか買取業者に相談してみてください。

引っ越し後に車を売却する場合の注意点
車検証の住所変更をしていない場合
引っ越し後に車を売る場合で、車検証の住所変更をしていないケースが一番多いパターンです。この場合、以下の追加書類が必要になります。
- 1回の引っ越しの場合:住民票(車検証の旧住所から現住所への変遷がわかるもの)
- 2回以上の引っ越しの場合:戸籍の附票(すべての住所変遷がわかるもの)
住民票は引っ越し先の市区町村で取得できます。戸籍の附票は本籍地の市区町村に請求する必要があるため、遠方の場合は郵送請求になって時間がかかることもございますのでご注意ください。
ナンバープレートの管轄が変わる場合
都道府県をまたぐ引っ越しの場合、ナンバープレートの管轄が変わるため、住所変更と同時にナンバー変更も必要になります。ただし、売却する場合はナンバー変更の手続きは買取業者が行ってくれますので、あまり気にしなくて大丈夫です。
引っ越しで車を手放すか迷ったら
手放したほうがいいケース
- 引っ越し先が都市部で、駐車場代が月2~3万円以上かかる
- 引っ越し先の公共交通機関が充実している
- 車の維持費が家計を圧迫している
- そもそも車にあまり乗っていない
持っていったほうがいいケース
- 引っ越し先が地方で車がないと生活できない
- 通勤に車が必要
- まだ新しい車で、売ると損が大きい
- ご家族構成的に車が必須(お子様の送迎など)
車を手放すのは寂しいものですが、都市部への引っ越しであれば、カーシェアやレンタカーで代替できないか検討してみるのもよいでしょう。月に数回程度の利用であれば、所有するより圧倒的に安くなります。
引っ越しに伴う車関連の手続きまとめ
車を持ったまま引っ越す場合に必要な手続きも整理しておきます。
必ずやる手続き
- 車検証の住所変更:引っ越し後15日以内に運輸支局で手続き
- 車庫証明の取得:新しい駐車場の車庫証明が必要
- 自動車保険の住所変更:保険会社に連絡して住所を変更
- 運転免許証の住所変更:新住所の警察署や免許センターで手続き
場合によって必要な手続き
- ナンバープレートの変更:管轄が変わる場合
- ETCの登録情報変更:車載器のセットアップ変更が必要な場合あり
手続きがかなり多いことがおわかりいただけると思います。だからこそ、引っ越し前に売却してしまうのが楽なのです。手続きの詳細は国土交通省のサイトでもご確認いただけます。

引っ越し前の車売却で少しでも高く売るコツ
引っ越しシーズン(3~4月)は需要が高い
3~4月は中古車市場の需要が高まる時期です。新生活で車が必要になる方が増えるため、買取価格も上がりやすい傾向にあります。引っ越しのタイミングがこの時期であれば、積極的に売却を進めましょう。
複数業者の査定を比較する
これは鉄則です。1社だけの査定で決めるのは絶対にもったいないです。カーセンサーなどの一括査定を活用して、最低3社は比較しましょう。
引っ越し先で不要になるオプションも訴求する
スタッドレスタイヤや寒冷地仕様など、引っ越し先では不要でも売却時にプラスになるオプションもございます。査定の際にアピールするのを忘れないようにしてください。
よくある質問(FAQ)
Q. 引っ越し当日に車を売ることは可能ですか?
A. 可能ですが、おすすめいたしません。引っ越し作業でバタバタする中で車の引き渡しをするのは精神的にもかなり大変です。少なくとも2~3日前には引き渡しを完了させておきましょう。
Q. 引っ越し後、印鑑証明書の住所が変わったら売却できませんか?
A. 売却は可能です。ただし、車検証の住所と印鑑証明書の住所が異なる場合は、住民票や戸籍の附票で住所のつながりを証明する必要がございます。手間が増えるだけで、売却自体には問題ありません。
Q. 転勤で引っ越すのですが、車のローンが残っている場合はどうすればよいですか?
A. ローン残債がある場合、まずローン会社にご相談ください。残債を一括返済して所有権解除ができれば売却可能です。売却額でローンを返済できるのであれば、買取業者がローン会社への支払いを代行してくれるケースもございます。詳しくは日本自動車販売協会連合会のサイトも参考にしてみてください。
Q. 海外赴任の場合はどうすべきですか?
A. 海外赴任の場合は売却が一番スムーズです。長期間放置すると車の状態が悪化しますし、維持費もかかり続けます。帰任後に新しい車を購入されたほうがトータルでお得になることが多いです。
まとめ:引っ越しと車売却はセットで計画しましょう
引っ越しと車の売却は、別々に考えるのではなくセットで計画するのがコツです。引っ越し前に売却すれば書類手続きがシンプルですし、引っ越し費用の節約にもなります。
- 引っ越し前の売却がベスト(書類がシンプル)
- 1ヶ月前から査定を始める
- 複数業者の査定を比較する
- 3~4月の引っ越しシーズンは需要が高く売り時
引っ越しシーズンに車の売却をお考えであれば、遅くとも引っ越しの1ヶ月前から動き始めてください。複数業者への査定依頼、書類の準備、保険の手続きと、やるべきことを先に整理しておけば、スムーズに進められるはずです。
引っ越し先で車が必要かどうかも、この機会にしっかり見直してみてください。


