車に傷がついたとき、一番気になるのは「修理代がいくらかかるのか」という点ではないでしょうか。
傷の種類や程度によっては数千円のDIYで十分きれいになるケースもありますし、プロに頼む場合でも選び方次第でかなり費用を抑えられます。
この記事では、車の傷を安く修理する方法を傷の種類別に詳しく解説いたします。
まず傷の種類を確認しよう
1. 線キズ(ひっかき傷)
爪や枝、コインなどで引っかかってできた浅い傷です。クリア層(塗装の最表面)だけが削れている状態で、触っても段差をほとんど感じないレベルのものを指します。
修理の目安:DIYで対応可能(500円から3,000円)
2. 擦り傷(こすり傷)
壁やポールにこすった際にできる傷です。塗装が剥がれて下地が見えていることもあり、範囲が広いことが多いのが特徴です。
修理の目安:小さければDIY(1,000円から5,000円)、広範囲ならプロ(10,000円から50,000円)
3. へこみ傷(デント)
ドアパンチや飛び石でできたへこみです。塗装は無事でもボディが凹んでいる状態を指します。
修理の目安:デントリペア(5,000円から30,000円)、板金塗装(30,000円から100,000円)
4. 深い傷(下地まで達している)
塗装を突き破って金属の下地が見えている傷です。放置すると錆が発生するため、早めの対処が必要になります。
修理の目安:プロに依頼推奨(30,000円から100,000円以上)

DIYで修理する方法
コンパウンドで磨く(線キズ向け)
クリア層の浅い傷であれば、コンパウンド(研磨剤)で磨くだけで消えることがあります。カー用品店で500円から1,500円程度で購入できます。
- 洗車して傷周辺の汚れを落とす
- コンパウンドをマイクロファイバークロスに少量つける
- 傷に沿って(直線的に)優しく磨く
- 磨きカスを拭き取って仕上がりを確認
- 納得いくまで繰り返す
コンパウンドは塗装を削って平らにする方法ですので、磨きすぎると塗装が薄くなります。粗い番手から始めて、徐々に細かい番手に変えていくのがコツです。
タッチアップペイントで補修(小さな傷向け)
塗装が剥がれた小さな傷には、タッチアップペイント(タッチペン)が使えます。自分の車のカラーコードに合った色を選ぶことが大切です。カラーコードは運転席ドアの内側やエンジンルームに表記されています。
- 傷周辺を脱脂する(パーツクリーナーなどで)
- タッチアップペイントを傷に少量ずつ塗る
- はみ出したら乾く前に拭き取る
- 完全に乾いたら(24時間以上)、コンパウンドで表面を均す
仕上がりはプロに比べると「近くで見ればわかる」レベルですが、遠目にはわからない程度にはなります。費用は500円から1,500円程度です。
スプレー塗装で補修(やや広い擦り傷向け)
タッチアップペイントでは対応できない広めの傷には、スプレー塗装という方法もあります。ただし、DIYのスプレー塗装はかなり難易度が高いのが実情です。ムラや垂れが出やすく、失敗するとかえって目立つことになります。
初めてであれば目立たない場所で練習してから取り組むのがおすすめです。自信がなければプロに任せた方が結果的に安く済むことも多いです。
プロに頼む場合の選択肢と費用
ディーラー
純正部品を使った修理で、仕上がりの品質は最高レベルです。ただし費用は最も高く、バンパーの擦り傷で5万円から10万円、ドアのへこみ修理で10万円から20万円は見込んでおく必要があります。
板金塗装専門店
ディーラーの半額から7割程度で同等品質の修理ができるケースが多いのが板金塗装専門店です。地元の腕のいいお店を見つけられると非常にコスパが良くなります。ただし品質にバラつきがあるため、口コミや実績を確認してから依頼しましょう。
デントリペア専門店
塗装が剥がれていないへこみ傷に特化した修理方法です。特殊な工具でボディの裏側からへこみを押し出して直します。塗装をしないため修理時間が短く(30分から1時間程度)、費用も板金塗装の3分の1ほどで済みます。
- 小さなへこみ(500円玉サイズ):5,000円から10,000円
- 中くらいのへこみ(手のひらサイズ):10,000円から20,000円
- 大きなへこみ:20,000円から30,000円
カーコンビニ倶楽部などのチェーン店
「キズへこみ修理」を看板にしているチェーン店です。料金体系が明確で事前に見積もりがわかりやすいのがメリットです。費用を抑えたい方には良い選択肢になります。

費用をさらに抑えるコツ
相見積もりを取る
最低でも2社から3社は見積もりを取りましょう。同じ傷でも業者によって倍以上の差がつくことがあります。グーネットなどの中古車情報サイトでも板金塗装の見積もり比較ができます。
保険を使うかどうか慎重に判断
車両保険で修理費用をカバーできますが、保険を使うと等級が下がって翌年以降の保険料が上がります。修理費用が10万円以下であれば自腹で払った方がトータルで安くなるケースが多いため、保険会社に「使った場合の保険料シミュレーション」を依頼してから判断しましょう。
修理のタイミングを考える
車検や売却を控えているなら修理する価値がありますが、まだ何年も乗る予定で見た目があまり気にならないなら放置するのも一つの選択肢です。ただし、金属が露出している傷は錆が広がるため早めに対処しましょう。
傷を放置するとどうなる?
- クリア層だけの浅い傷:放置しても大きな問題なし
- 塗装が剥がれた傷:水分が侵入して錆が広がる可能性あり
- 金属が露出した傷:錆が急速に進行するため早急な対処が必要
特に雨の多い地域や海沿いの地域は、塩分で錆の進行が早くなります。国土交通省も車体の腐食による安全性低下について注意喚起を行っています。金属が見えている傷は、応急処置としてタッチアップペイントだけでも塗っておきましょう。
傷を防ぐための予防策
- 駐車場では壁際やカートが多い場所を避ける
- ボディコーティングをしておくと浅い傷がつきにくくなる
- ドアエッジモールを装着して、ドアの開閉時の傷を防ぐ
- 飛び石が多い高速道路では、プロテクションフィルムが効果的
車の傷防止策についてはJAF公式サイトでも情報が公開されていますので、参考にしてみてください。

よくある質問
Q. コンパウンドで消えない傷はどうすればいい?
コンパウンドで消えない傷はクリア層を超えて塗装まで達している可能性があります。タッチアップペイントを試すか、板金塗装専門店に相談するのがおすすめです。
Q. 白い車と黒い車、傷が目立つのはどっち?
黒い車の方が傷が目立ちやすいです。特に線キズや洗車傷は光の加減で非常に目立ちます。白い車は比較的傷が目立ちにくい傾向にあります。
Q. DIYで失敗した場合はどうなる?
プロに修正を依頼することは可能ですが、DIYの上から修正する分、通常より費用が高くなることがあります。不安な場合は最初からプロに任せるのも賢い選択です。
まとめ
- 浅い線キズはコンパウンドでDIY(500円から1,500円)
- 小さな傷はタッチアップペイント(500円から1,500円)
- 塗装が無事のへこみはデントリペアがコスパ良し(5,000円から30,000円)
- プロに頼むなら板金塗装専門店が費用と品質のバランスが良い
- 相見積もりは必須。業者によって倍以上の差がある
- 金属が露出した傷は放置NG。錆が広がる前に対処
傷がついたらまず落ち着いて、傷の深さと範囲を確認することが大切です。意外とDIYで対応できるケースも多いですので、いきなり高額な修理を依頼する前にこの記事を参考にしてみてください。
※この記事は記事執筆時点の情報に基づいて作成しています。修理費用は地域や業者によって異なりますので、正確な費用は見積もりでご確認ください。


