「カーリースは税金面でお得」という話をお聞きになったことはございませんか。実際のところ、どの程度のメリットがあるのか気になっている方は多いのではないでしょうか。
結論から申し上げますと、個人か法人(個人事業主含む)かで話がまったく異なります。
法人・個人事業主の方にとってカーリースの税金メリットは非常に大きいものでございます。一方、個人利用の場合は直接的な節税効果は限定的ですが、「税金のお支払い手続きが不要」という利便性がございます。
こちらの記事では、カーリースの税金に関するメリットを個人・法人別にわかりやすく解説してまいります。
カーリースに含まれる税金の種類
まず、カーリースの月額に含まれている税金を整理しておきましょう。
- 自動車税(種別割):毎年かかる税金。カーリースの月額に含まれているため、5月にご自身でお支払いいただく必要はございません。
- 自動車重量税:車検時にかかる税金。車検込みのプランであれば月額に含まれます。
- 環境性能割(旧・自動車取得税):お車を取得した時にかかる税金。カーリースでも発生いたしますが、月額に含まれております。
つまり、カーリースであれば税金関連のお支払い手続きをご自身でされる必要がございません。「いつ、いくら払うのか」を気にしなくてよいのは、地味ではありますがかなり大きなメリットでございます。

【個人向け】カーリースの税金メリット
サラリーマンなど個人でカーリースをお使いになる場合、直接的な「節税」はございません。しかし、間接的なメリットはしっかりとございます。
メリット1:税金のお支払い手続きが不要
自動車税は毎年5月にお支払いいただくものですが、カーリースであれば月額に含まれておりますのでスルーで問題ございません。税金のお支払いを忘れてしまう心配がゼロになります。
メリット2:税金分も含めて月額が定額
お車をご購入されると、税金のお支払い月に急なご出費が発生いたします。カーリースであれば月額に含まれておりますので、毎月のご支出が変わりません。家計管理がしやすくなるのは、大きなメリットでございます。
メリット3:エコカー減税の恩恵を受けやすい
新車のカーリースであればエコカー減税の対象になる車種をお選びいただけます。ハイブリッド車やEVであれば、重量税の減税額が月額に反映されて月々のお支払いが安くなるケースもございます。
【法人・個人事業主向け】カーリースの税金メリット
ここからが本題でございます。法人や個人事業主の方にとって、カーリースの税金メリットは非常に大きなものでございます。
メリット1:月額を全額経費にできる
カーリースの月額は、法人・個人事業主であれば全額を経費(損金)として計上することが可能です。事業用にお使いの割合が100%であれば、月額全額が経費となります。プライベートでもお使いになる場合は、按分して経費計上する形になります。
これに対して、お車をご購入された場合は「減価償却」という方法で数年にわたって経費化しなければなりません。軽自動車であれば4年、普通自動車であれば6年で償却いたします。つまり、購入年に一括で経費にすることはできません。
メリット2:減価償却の計算が不要
お車をご購入されると、毎年の確定申告で減価償却費を計算する必要がございます。定額法や定率法の計算は正直なところ煩雑でございます。カーリースであれば月額をそのまま経費計上するだけですので、経理処理が圧倒的に簡単になります。
メリット3:固定資産として計上不要
ご購入されたお車は「固定資産」として貸借対照表に計上する必要がございます。カーリースのお車はリース会社の所有物でございますので、自社の固定資産にはなりません。これにより、固定資産税(償却資産税)もかかりません。
メリット4:節税効果のシミュレーション
月額30,000円のカーリースを事業100%で使用された場合:
- 年間の経費計上額:30,000円 × 12ヶ月 = 360,000円
- 法人税率30%の場合の節税額:360,000円 × 30% = 年間108,000円の節税効果
5年契約であれば合計54万円の節税となります。このインパクトは非常に大きいものでございます。

カーリースと購入、税金面での比較
| 項目 | カーリース | 購入(ローン含む) |
|---|---|---|
| 経費計上 | 月額を全額経費化 | 減価償却で年数をかけて経費化 |
| 固定資産計上 | 不要 | 必要 |
| 消費税 | 月額に含む(仕入税額控除可能) | 購入時に支払い |
| 自動車税 | 月額に含む | ご自身で支払い |
| 経理の手間 | 毎月定額の記帳だけ | 減価償却計算、税金支払いの記帳が必要 |
法人・個人事業主にとって、カーリースは「節税効果」と「経理の手間削減」の両方を実現できる手段でございます。お車の管理はお乗りになること以外の部分がとにかく面倒なものですが、そこをまるごと解消できるのがカーリースの強みです。
個人事業主がカーリースを経費にする際の注意点
以下の3点にご注意ください。
1. 事業使用割合で按分する
プライベートと事業の両方でお使いになる場合、事業使用割合に応じて按分する必要がございます。たとえば、事業70%・プライベート30%であれば、月額の70%を経費計上する形になります。
2. 走行距離で按分を証明する
税務調査で按分割合を確認されることがございます。走行距離の記録(運行記録)をお付けいただくと、事業使用割合を客観的に証明できます。この記録をサボってしまうと、後で痛い目を見る可能性がございますのでご注意ください。
3. 個人名義ではなく事業用としてご契約ください
可能であれば、屋号名義や法人名義でのご契約の方が経費計上しやすくなります。個人名義でも事業用にお使いであれば経費にできますが、明確に分けておかれる方が税務上安心でございます。

記事執筆時点の税制で押さえておきたいこと
記事執筆時点の税制では、以下の点がカーリースに関連しております。
- エコカー減税の延長:ハイブリッド車やEVの減税措置が継続中です。カーリースの月額にも反映されます。
- EV購入補助金:EVのカーリースでも補助金の恩恵を受けられるケースがございます(サービスにより異なります)。
最新の税制情報は、確定申告前に国税庁のサイトでご確認されることをおすすめいたします。
まとめ:法人・個人事業主にはカーリースの税金メリットが大きい
カーリースの税金メリットは、法人・個人事業主にとって特に大きなものでございます。月額を全額経費にできて、減価償却の計算も不要。経理の手間も大幅に削減できます。
個人利用の場合も、税金のお支払い手続きが不要で月額が定額になるメリットがございます。
ただし、税金に関するご判断は個々の状況によって異なりますので、詳しくは税理士にご相談されることをおすすめいたします。カーリースの月額を経費計上する方法については、国税庁公式サイトも参考になります。また、自動車関連の税制全般については財務省のサイトでも詳しい情報が公開されております。
よくある質問(FAQ)
Q. サラリーマンでもカーリースの月額を経費にできますか?
A. 基本的にできません。サラリーマン(給与所得者)が個人でお使いになるカーリースは経費にはなりません。ただし、副業で事業所得がある場合は、事業用にお使いの分を按分して経費にできる可能性がございます。詳しくは税理士にご相談ください。
Q. カーリースの月額に消費税はかかりますか?
A. かかります。月額にはすでに消費税が含まれております(税込表示が一般的です)。法人の場合、カーリースの月額にかかる消費税は仕入税額控除の対象となりますので、消費税の節税効果もございます。参考:国税庁
Q. 高級車のカーリースでも全額経費にできますか?
A. 理論上は可能ですが、税務調査で「事業に本当に必要か」を問われるリスクがございます。常識的な範囲の車種をお選びになるのが無難でございます。参考:国税庁
Q. リース期間と減価償却期間、どちらが節税に有利ですか?
A. 短いリース期間の方が年間の経費計上額は大きくなりますので、短期的には節税効果が高くなります。ただし月額も高くなりますので、キャッシュフローとのバランスを考えてご判断ください。

