車をローンで購入する際、一番気にすべきポイントは金利です。金利のわずかな差が、トータルの支払額に大きな影響を及ぼします。
例えば300万円のローンを5年で組んだ場合、金利2%と7%では利息の差が約40万円にもなります。同じ車を購入しているのに、ローンの選び方ひとつで40万円も多く支払うことになるのです。
この記事では、車のローンの種類ごとの金利相場と、金利を安く抑えるための具体的な方法を解説していきます。
車のローンの種類と金利相場
1. 銀行マイカーローン
金利相場:1.5〜4.0%(変動/固定)
金利が最も安いのが銀行マイカーローンの最大のメリットです。車の所有権が最初から自分名義になるため、ローン返済中でも自由に売却できます。
デメリットは審査に時間がかかること(1〜2週間)と、手続きがやや煩雑なことです。事前に仮審査を受けておくとスムーズに進められます。
2. ディーラーローン(信販系ローン)
金利相場:3.0〜8.0%
ディーラーで車を購入する際にそのまま組めるローンです。手続きが簡単で審査も早い(当日〜数日)のが特徴です。ディーラーとの値引き交渉の中でローン金利を下げてもらえることもあります。
デメリットは金利が銀行より高い点と、ローン完済まで車の所有権がディーラーや信販会社にあるため、売却時に所有権解除の手続きが必要になる点です。
3. 残価設定ローン(残クレ)
金利相場:2.0〜5.0%
ローン終了時の車の下取り価格(残価)をあらかじめ設定して、車両価格から残価を引いた金額だけをローンで支払う方式です。月々の支払いが安くなるのが大きな特徴です。
ただし、ローン終了時に「車を返す」「残価を払って買い取る」「新しい車に乗り換える」のいずれかを選ぶ必要があります。走行距離制限や車の状態による追加費用が発生するリスクもございます。
4. 自社ローン(中古車販売店)
金利相場:0%(ただし車両価格に上乗せ)
審査が通りにくい方向けに中古車販売店が独自に提供するローンです。金利は0%と表記されていても、車両価格自体が相場より高く設定されていることが多く、実質的な金利換算では10%以上になるケースもあるため、注意が必要です。

金利比較シミュレーション
300万円を5年(60回払い)でローンを組んだ場合の比較です。
| 金利 | 月々の支払い | 利息合計 |
|---|---|---|
| 1.9% | 約52,500円 | 約150,000円 |
| 3.9% | 約55,000円 | 約308,000円 |
| 5.9% | 約57,800円 | 約468,000円 |
| 7.9% | 約60,600円 | 約636,000円 |
金利1.9%と7.9%では、利息の差が約486,000円にもなります。ほぼ50万円の差ですので、金利選びがいかに重要かがわかります。
金利を安くする5つの方法
- 銀行マイカーローンを第一候補にする
- 複数のローンを比較する(最低3つ)
- 頭金を多めに入れる(車両価格の20〜30%が理想)
- 返済期間を短くする
- 銀行の仮審査結果をディーラーとの交渉材料にする
1. 銀行マイカーローンを第一候補にする
まずは銀行のマイカーローンで仮審査を通しておきましょう。審査に通れば最低金利クラスでローンが組めます。メインバンクであれば金利優遇を受けられることもあります。
2. 複数のローンを比較する
銀行、ディーラー、信販会社のローンを最低3つは比較することをおすすめします。同じディーラーでも提携している信販会社によって金利が異なるケースがあります。
3. 頭金を多めに入れる
借入額が少なければ利息も少なくなります。車両価格の20〜30%を頭金として用意できれば理想的です。
4. 返済期間を短くする
5年より3年のほうが月々の支払いは増えますが、利息のトータルは減ります。無理のない範囲で返済期間を短くするのが利息節約の基本です。
5. ディーラーとの交渉材料にする
「銀行ローンの仮審査で金利2%が通っている」と伝えると、ディーラー側が金利を下げてくれることがあります。値引きの代わりに低金利ローンを提案してくるケースもありますので、交渉の武器として活用してみてください。
ローンの金利に関する基礎知識は金融庁のサイトでも確認できます。
残価設定ローンの落とし穴
月々の支払いが安いことから人気の残クレですが、注意すべき点も複数あります。
走行距離制限がある
年間走行距離の上限が設定されており(月1,000〜1,500km程度が多い)、超過すると追加費用がかかります。通勤で毎日使う方は事前に確認が必要です。
車の状態で追加費用が発生する
傷やへこみが基準を超えていると、返却時に修理費を請求されます。お子さまやペットがいるご家庭では、シートの汚れや傷に注意が必要です。
実は金利が全体にかかっている
残クレの金利は、残価部分を含めた車両価格全体にかかっています。月々の支払額が安く見えても、実質的な金利負担は通常ローンとあまり変わらない(場合によっては高い)ケースもあります。

自動車ローンの選び方については全国銀行協会のサイトも参考になります。銀行のマイカーローンの金利比較も可能です。
ローン審査に通りやすくするコツ
- 勤続年数が長い:1年以上が目安。3年以上あると有利
- 安定した収入がある:正社員が最有利ですが、派遣やパートでも通ることはあります
- 他の借入を減らす:カードローンやリボ払いの残高があると審査に不利
- 頭金を用意する:借入額が少ないほど審査は通りやすい
- 信用情報に傷がない:延滞や債務整理の履歴があると審査が厳しくなります
銀行ローンが通らなかった場合でも、ディーラーローンなら通ることも多いです。金利は高くなりますが、まずは車を手に入れてから低金利のローンに借り換えるという戦略もあります。多重債務でお困りの場合は日本クレジットカウンセリング協会で相談を受け付けています。
よくある質問(FAQ)
Q. 変動金利と固定金利、どちらがよいですか?
返済期間が3年以内であれば変動金利でもリスクは限定的です。5年以上の長期ローンの場合は、金利上昇リスクを避けるために固定金利を選ぶほうが安心です。
Q. ローンの繰り上げ返済はしたほうがよいですか?
余裕資金がある場合は繰り上げ返済をおすすめします。元金が減ることで利息も減り、トータルの支払額を抑えることができます。ただし、繰り上げ返済手数料がかかるケースもあるため、事前に確認してください。
Q. 中古車でもマイカーローンは使えますか?
はい、多くの銀行で中古車にもマイカーローンを利用できます。ただし、車両年式や金額に条件が設けられている場合がありますので、各銀行の条件を確認してください。
Q. ローンを組むと車の保険料に影響しますか?
ローンの有無が自動車保険の保険料に直接影響することはありません。ただし、ディーラーローンの場合は車の所有者がディーラー名義になるため、保険の契約手続きに若干の違いが生じます。

まとめ
車のローン金利選びのポイントをおさらいします。
- 銀行マイカーローン(1.5〜4%)が最安。まずはここで仮審査
- ディーラーローン(3〜8%)は手軽だが金利が高め
- 残クレは月々安く見えるが、制限やリスクをよく理解する
- 金利の差は300万円5年で数十万円の差になる
- 頭金を多く入れて返済期間を短くするのが利息節約の基本
- 複数のローンを比較して、一番条件が良いところを選ぶ
車のローンは人生で2番目に大きな借入(1番目は住宅ローン)になることも珍しくありません。焦って決めずに、しっかり比較してから申し込みましょう。
※この記事は記事執筆時点の情報に基づいて作成しています。金利や審査基準は各金融機関によって異なりますので、最新情報は各社にお問い合わせください。


